3歳児の頃に発達障害の可能性があるかどうか判断するには、子どもに寄り添い、よく観察することが重要です。もし兆候に気づいた際は、専門機関の受診をおすすめします。具体的にどのような兆候が判断材料になり得るのか紹介します。
3歳児の頃に見られる発達障害として代表的なのが以下の4つです。
それぞれ1つずつ解説します。
人付き合いが苦手、なにか特定のものにたいして過剰なこだわりがあるといった症状が見られる発達障害です。兆候としては、周囲に関心がない、興味の対象が限定的、何度も同じ行為を繰り返すなどが挙げられます。もし自分の子どもが自閉症の疑いがある場合、自分で判断せず、専門家に診てもらいましょう。
アスペルガー症候群は、コミュニケーション能力、社交性、共感能力において困難な点が見られる発達障害です。兆候として、コミュニケーション能力が乏しい、周囲に溶け込めない、強いこだわりがあるなどの行動が挙げられます。
ADHD(注意欠如、多動症とも)は、言動に落ち着きがない、自分の行動が抑制できない、1つのことに集中できないなどの症状を持つ発達障害です。話した内容を忘れたり、忘れ物をしたり、衝動的に行動するといった兆候が見られます。
3歳児の時点では断定できない場合もありますが、自分で判断するのではなく、専門機関の受診をおすすめします。
LD(学習障害、限局性学習症)は、読み書きや計算に関する障害です。読む、書く、話す、計算するといった能力において日常生活に支障が出る場合、LDの可能性があります。
4つの発達障害を紹介しましたが、いずれもご家族だけで判断するのではなく、気づいた点があれば専門機関で診てもらうのを推奨します。
発達障害の兆候を、より具体的に見ていきましょう。普段の生活でお子様が以下の行動をしていないか、チェックしてみてください。
子ども同士、あるいは子どもと先生など、周囲の人との様子をチェックします。子どもの口数が少ない、目が合わない、言葉の遅れがあるなどが具体的なチェックポイントです。
また、周囲に馴染めずいつも一人でいる場合も、発達障害のサインと考えられます。
発達障害に関わらず、癇癪を起こす子どもはいます。しかし、癇癪の頻度が多い、一度癇癪を起こすと長時間継続するといった症状は、発達障害のサインと考えられます。
同じおもちゃだけしか使わない場合、発達障害のサインと考えられます。ただ、子どものお気に入りだという場合もあるため、これだけで発達障害と決めつけず、専門家に診断してもらうのをおすすめします。
普段から落ち着きがない、言っても聞かない、衝動的な行動が多い場合、ADHDの可能性が考えられます。
発達障害のある3歳児は、光や音に過敏という特徴が挙げられます。普段の生活で光や大きな音に過度に反応する場合、発達障害の可能性が考えられます。
運動能力や精神の発達を検査する3才児検診。発達障害に関する検査も含みますが、専門機関による診察ではないため、発達障害かどうかは特定できません。「発達障害の可能性がある」程度の診察になります。正しく診断してもらうには、専門機関の診察が必要です。
「自分の子どもが発達障害かもしれない」という状況は不安になるでしょう。しかし、早期の受診と支援で改善することもありますし、そもそも発達障害ではない可能性もあります。まずは専門機関を受診し正しい情報を知ることが重要です。